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ニホンミツバチとともに生きる

6月28日
読了時間: 3分

常陸太田市の里山、旧水府地区。ここで私は自然農園ひよ里を営みながら、ニホンミツバチとともに暮らしています。

ニホンミツバチとの出会いは、私の暮らしと思想を大きく変えるものになりました。


ニホンミツバチとの出会い

2024年7月、ミツバチ先生(獣医師・養蜂家)からニホンミツバチをいただいたことが、すべての始まりでした。その年に二ホンミツバチの自然入居を体験した貴重な年でした。

今では6群のニホンミツバチとともに暮らしています。巣箱の前で飛び交うミツバチたちを眺めるのが、格別な時間になりました。

ニホンミツバチは、国内の蜂蜜流通量のわずか0.1〜1%未満を担う、希少な在来種です。西洋ミツバチのように特定の花から集中して蜜を集めることができず、野生種ならではの繊細な性質と、じっくりと時間をかけた熟成期間から「幻の蜂蜜」とも呼ばれています。その希少な命と向き合ううちに、私はこう思うようになりました。この子たちを守ることは、この里山を守ることだと。


手をかけすぎない、という哲学

自然農では、土を耕しすぎない。農薬を使わない。自然の力を信じて、最小限の関わりで最大限の恵みをいただく。ニホンミツバチの養蜂も、まったく同じ哲学で向き合っています。

手をかけすぎず、ニホンミツバチ本来の強さを見守る。時に人が寄り添う。

この姿勢は、蜜源植物の管理にも表れています。新しい植物を次々と植えるより、まず既存の山林に光を入れること。竹林を整備し、日照を回復させることで、土壌に眠っていた種子や動物の糞から蜜源植物が自然に芽吹いてくる。こうした在来の植物たちが、ニホンミツバチの暮らしを支えています。草刈りも「高刈り」「必要以上に刈りすぎない」を基本にしています。蜜源となる植物を残しながら、イネ科の雑草を抑える。それだけで、ミツバチが喜ぶ環境が少しずつ整っていきます。

自然は、人が思うより賢い完璧にできている。私たちにできることは、その邪魔をしないことかもしれません

蜜々ロードプロジェクトへ

ひよ里での取り組みを、地域全体へ広げたい。そう思い立ったのが「蜜々ロードプロジェクト」です。

常陸太田市から大子町を結ぶ県道33号線、主に旧水府地区沿いに、ニホンミツバチの重箱式巣箱を設置し、地域全体をミツバチでつなぐ「33に因んで蜜々ロード」を構築するプロジェクトです。

巣箱の材料には、地域の材木店のご協力により、チップになる予定だった杉材を有効活用し、ニホンミツバチの家になる。これもまた、循環の一つだと思っています。

2026年8月9日、和久集落センターにて巣箱作りワークショップを開催します。ミツバチ先生をお招きし、養蜂の講演と巣箱制作を行います。そこで作った巣箱を地区内に設置し、翌春、ひよ里で捕獲した分蜂群を配布したり、自然入居を狙い待箱を設置することで、ミツバチを増やしていく計画です。


このプロジェクトの先に見えるもの

巣箱を置くことは、ゴールではありません。出発点です。

二ホンミツバチがきっかけで、地域の人が里山に目を向ける。除草作業や採蜜を一緒にすることで、世代を超えたコミュニティが生まれる。個人の養蜂家が育ち、次世代へと技術が受け継がれていく。子どもたちにとっては、自然の理を学ぶ生きた教育の場になる。

田舎に住んでいることを、誇りに思ってほしい。水府の山と川と土に、もっと自信を持ってほしい。そのための小さな入口として、ニホンミツバチがいてくれると信じています。

子どもたちが走り回り、ミツバチが飛び交い、採れた蜂蜜を皆で分かち合う。この里山にもう一度。

それが、私がこのプロジェクトに込めた願いです。




 
 
 

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